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ふくろうの鳴く声がした。それは暗く広い空間に響き、まもなく闇に溶けていった。
つい、と飛び立ち、岩場をくり貫いた聖堂の天井をひらりと舞ったふくろうは、月夜に飛び去っていく。
聖堂の奥から声がする。声こそ数人だが、その場にいる息遣いや気配は数十人に及ぶようだ。
冷たい聖堂の床に座り込んだ彼らは、壇上に立った数人を除いて、祈るように押し黙っている。
「われらは繰り返してきた」
壇上の男の声が響く。
「そしてまた繰り返そうとしている。」
「生きとし生けるもの、そしてこの世を取り巻く精霊たちの声は、もはや虫の羽音ほどにも小さくなった。」
壇上のものたちは、かわるがわる静かに、いかにも荘厳に口を開く。
「戻すのだ。われわれの手で。」
「取り返しがつかなくなる前に。」
「そのために、今宵、共に原初の神を呼ぼうではないか。」
「われらの力で。」
「終わりと始まりの神を。」
 
岸壁の聖堂は、その夜、一度あやしく輝き、そしてまた静かになった。
 
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